ベニオウの実をいっぱい食べてお腹いっぱいになったもんだから、今度はみんなして持って帰る分を採る事にしたんだ。
でね、みんなで採ったもんだから、真っ赤なのもまだちょっと硬いのも、ある程度溜まって行ったんだよね。
「おい、ルディーン。ここは俺たちに任せて、お前はもうそろそろ下に降りた方がいいんじゃないか?」
「うん、解った! じゃあ行ってくるね」
それを見たお父さんからもうここはいいよって言われたもんだから、僕は一人で先に下へ降りたんだ。
何でかって言うとね、緩衝材にするための干し草を作らないといけないから。
と言うわけで階段を下りた僕は、解体用のナイフを取り出して、近くに生えてる草をで刈り始めたんだよね。
そして、買った草がある程度たまると、そのたんびにドライの魔法を使って緩衝材代わりの干し草に変えてったんだ。
でね、そうやって干し草の山を何個か作った頃、
「おーい、ルディーン。そろそろ完熟した実を持って行っても大丈夫か?」
「うん! もう干し草はいっぱいできてるから、持ってきてもいいよ」
お父さんが上から真っ赤になったベニオウの実を持ってきてもいい? って聞いてきたもんだから、僕はいいよってお返事したんだ。
そしたらつぶれちゃわないようにって、みんなが両手に1個ずつベニオウの実を持って降りてきたんだよね。
「箱は階段を壊した後で作るから、とりあえずここに置いといて」
「おう」
でも、運ぶための箱はまだできてないでしょ?
だからとりあえず、今のところは作ったばっかりの干し草の上に載っけてもらったんだ。
みんなが上からベニオウの実を持ってきてくれてる間にも、僕はせっせと干し草作り。
だって、箱に入れてるうちに足りなくなったら嫌だもん。
だから近くの草が全部なくなっちゃうくらい頑張って干し草を作ってたんだけど、そしたら流石に作りすぎちゃったみたい。
「ルディーン、流石にそろそろいいと思うわよ」
気が付くと採ったベニオウの実を全部下ろし終えたみたいで、みんな下に降りてたんだよね。
そしてその下ろしてきたベニオウの実はと言うと、真っ赤なのだけじゃなくって、まだ硬いのまで干し草の上に並べてあったんだ。
「干し草でくるむのはこっちの完熟した実だけでいいんだろ? ならシーラの言う通りもう十分だから、そろそろ箱を作ってくれ」
「うん解った! じゃあ階段壊すから、ちょっと離れてて」
お父さんの言う通り、干し草はもういらないみたいだから今度は箱を作る番だ。
と言うわけで、材料にするためにクリエイト魔法を使って階段を壊すことに。
まぁ作った時みたいにちゃんとしたものを作るのと違って、目の前の階段をクリエイト魔法で四角いおっきな石にするだけだから一回唱えるだけでそれは終わっちゃったんだけどね。
次は運ぶための箱作り。
さっき作ったおっきな石にクリエイト魔法をかけてちっちゃな石の塊を作ると、僕はそれを一度持ってみたんだよね。
何でかって言うと、あんまり重たいと持ち上がんないかもしれないから。
でもさ、僕でも持てるくらいの重さだったら、中にベニオウの実を入れたってお父さんやお兄ちゃんだったら持ち上げる事ができるでしょ?
だからまずは僕が持てるかどうかを確かめてみたんだ。
「この重さだったら大丈夫だよね」
ちょっと大きめの石だけど、僕でも簡単に持てたから多分大丈夫だと思う。
って事でその石だけで作れるくらいの箱を何個かクリエイト魔法で作って、一度積み上げてみたんだ。
「なるほど。積み上げた箱がずれないように、箱の下をこんな形にしたのか」
「うん。多分大丈夫だと思うけど、もしずれて落ちちゃったらダメだもんね」
僕が作った箱はね、お父さんの言う通り一番下んところをちょっとくぼませて、重ねるとそこが箱にすぼってはまってずれないようにしてあるんだ。
だってこうしとかないと、石の箱だから滑って落ちちゃうかもしれないもんね。
お父さんもこれなら大丈夫って言ってくれたもんだから、残った石を使って僕はどんどん箱を作って行ったんだよ。
でね、できた箱ん中にはお母さんやお姉ちゃんたちが干し草と一緒にベニオウの実を入れて行ってくれて、全部入ったら今度はその箱をお父さんとお兄ちゃんたちが積み上げていってくれたんだ。
「おい、ルディーン。流石にもうそろそろ箱はいいぞ」
「そう? じゃあ作るのやめるね」
そうしてるうちに採ってきたベニオウの実が全部箱に入っちゃったみたい。
と言うわけで僕は作るのをやめて、摘みあがった箱の方を見てみたんだ。
そしたら結構高く積みあがっててびっくりしちゃった。
「お父さん、ダメだよ。こんなに高く積んだら倒れちゃうかもしれないじゃないか!」
「ん? いや、運ぶ時は手で持っていくんだろ?」
だからこんな風に積んじゃダメってお父さんに言ったんだけど、そしたらこんな風に言われたもんだから僕はもっとびっくりしちゃったんだ。
だってさ、ベニオウの実が入った箱はいっぱいあるんだもん。
まさかそれをお父さんが手で持って帰ろうって思ってるなんて、僕は全然思ってなかったからなんだ。
「こんなにいっぱいあるのに、持ってけるはずないじゃないか!」
「そうだよね。私もこんなにあるのに、どうやって持ってくんだろう? って思ってたもん」
どうやらキャリーナ姉ちゃんも、目の前にいっぱいある箱をどうやって持って帰るんだろう? って思ってたみたい。
だからお姉ちゃんは僕に、どうやって持って帰るの? って聞いてきたんだ。
「さっき川から石を運んできたでしょ? あの時とおんなじで、フロートボードに載っけて持って帰るんだよ」
「そっか。ルディーンの魔法があったね」
いくらお父さんが力持ちでも、こんなにいっぱい箱があったら運べないでしょ?
だから僕、言わなくっても解ってるって思ったんだ。
でも、僕が川から石を運んできた時とおんなじだよって言ったら、お父さんは初めてその事に気が付いたみたい。
「なるほど。それなら確かに、こんな風に積み上げちゃダメだな」
そう言って、高く積みあがった箱を何個かに分けて積みなおしてくれたんだ。
フロートボードの魔法は、下がどんながたがたな道でもすーって滑るみたいに進んでくでしょ?
だから上にのっけた箱も全然揺れないもんだから、真っ赤になったベニオウの実がどんなに柔らかくたってへっちゃらなんだよね。
と言うわけで僕たちは無事、全部の実を森の入口まで運ぶことができたんだ。
「何だ、何だ?」
でもね、こんな石の箱を森の奥から持ってくる人なんて誰もいないでしょ?
だから僕たちを見た人たちが、一体何を持ってきたんだろう? って大騒ぎ。
でね、表の騒ぎを聞いて何が起こったんだろう? って思った商業ギルドの人たちが、天幕から出てきたんだよ。
「石の箱? それもこんなにたくさんの箱を一体どこから?」
そしたらそこに僕たちが石の箱をいっぱい載っけたフロートボードを引っ張ってきたもんだから、商業ギルドの人たちはびっくり。
慌てて、何が入ってるんですか? ってお父さんに聞いてきたんだよね。
「森の奥にベニオウの実がいっぱいなってる木を見つけてね。息子が世話になってる人のお土産にしたいと言うものだから、こうやって持って帰ってきたんだよ」
「えっ? この箱、中身はベニオウの実なんですか?」
だからベニオウの実だよって教えてあげたんだけど、そしたらそれを聞いた商業ギルドの人がすっごくびっくりした顔したんだよね。
でも何で? ベニオウの実は森の入口にもなってるんだから、森の中から持って帰ってきても別におかしくないよね?
僕はそう思って、頭をこてんって倒したんだけど、
「まさか。ベニオウの実は一本の木に数個から十数個しかならないはずなのに……。一体なんか所の木を周ったらこんなにも収穫できると言うんだ?」
そしたら、商業ギルドの人がこんな事言ったんだ。
そう言えば、最初に魔法で探した時は入り口んとに生えてるベニオウの木には実がそれくらいしかなって無かったっけ。
それなのにこんなにいっぱいの箱全部にベニオウの実が入ってるって聞いてら、びっくりしちゃってもおかしくないよね。
森から帰っては来れたけど、街に帰れませんでした。
それどころか、商業ギルドの騒ぎもまださわりだけと言うw
このベニオウの実に関してはロルフさんとこでももうひと悶着ある予定なのに、いつになったらこの話が終わるんだろう?
本当に私は、話をまとめるのが下手だなぁ。